2013年10月11日

原の戦い

1900年、フランスの職人さんが、精魂込めて設置した台所の流し(白い瀬戸物の洗い桶。ひとりで持てない重量)を解体し、モダーンキッチンを自力で取り付けたことは、複数の記事に纏めた。ので、前号までのあらすじは書かない。

で、その後、平穏な台所ライフを送っていた牛栏奶粉最新事件2013。ところがある日.....。
キッチンのグレーの開き戸を開け(正確には、ステンレスの洗い桶の下部の収納スペース)、クレンザーを取り出そうとした。洗い桶の排水口から続く、諸々の排水パイプの接続部分のシリコンが茶色になっている。明らかに、私への挑戦状。

水漏れを確認するために、乾いたテッシュペイパーを排水パイプの下へ。
翌日、微細な水漏れがあることが発覚。明らかに、私への挑戦、戦線布告。
無駄な散財はしたくないけれど.....。私は完璧主義者である。微細とはいえ水漏れ。不本意である。全校生徒三人の尋常小学校分校で、ダントツの一位であったわたくしのプライドが許さない(嘘)。しかも、得意科目は算数である(本当)。かつて神童と呼ばれた(嘘)わたくしの頭脳が、排水パイプに敗れた。そんなはずはない。すぐさま、近所の大工道具店へ。排水パイプの接続部分自体を新品と取り替えた。

私は、直ちに、勝利宣言を致し、また、平穏な台所ライフ。
一週間後.....。シリコンが茶色。ぎょ。再度の挑戦状。ちょっと、へたり込む。目がべズリー目および額縦線になり、少しして点目。私の負け? キッチン下部の二枚の開き戸を開け放ち、内部を凝視する。水漏れの原因が分からない。余談であるが、排水システム、ちょっと、ポンピィドゥーセンターに似ていて美しい。茶色に変色したシリコンが牛栏奶粉召回、明らかにその美を損ねている。

悶々とした日々。私は、排水パイプに負けたのか? 私の頭脳が?
家人に相談する。キッチンを再度分解し、一からやり直すことを提案するも、すでに設置されているものの解体。元に戻らなくなった時の損害(私が途中で力尽きた時のその後の莫大な出費。フランスは人件費が高いのである)。確実に、建て付けが悪くなることが予想される。微細な水漏れ、台所ライフに大きな支障はない。諸々のリスクを鑑みると、そのままが無難であろうという結論が導き出された。となると、私の負けが確定する。悶々とした日々。やはり、最初からプロにお願いすれば良かったなどと、ちらと後悔さえ過る。弱気になってくる。

別に負けず嫌いというわけではないが、やはり、すっきりしない。
しかし、なんど見ても原因不明。で、先日、セントラルヒーティングの管理業者のおじさんが来た。帰り掛けに、私の悩みを打ち明けた。おじさん、内部を見る。二秒後に「あー、(変形自在の)排水パイプが山なりになっているね。家本体の排水パイプまで、パイプが、ずっと下降してないからだよ。山なりの窪みに汚水が溜まり、それが滲んでいるってこと(おじさんの目、だぁーらトーシロー=素人は浅はかねぇー。子供だって分かるだろうに)」。

ここで教訓。私は失念していた。頭脳明晰を自負し過ぎていた。頓馬だった。アホだった。馬鹿だった。愚の骨頂だった。「水は低きに流れる」。引力の法則を失念していた。そう、お金と逆の流れということだった。

とうとう、最終決戦の日がきた。おじさんのご教示通りに排水パイプを設置するには、キッチンの裏板に直系約六センチの丸穴を開けないといけないのである。丸穴の位置計算が難しい。丸のこぎりをドリルに取り付け、ぐぅわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。どん。開いた。

絶妙の位置に丸穴。変形自在の排水パイプを、ステンレスの洗い桶下部の円筒形のフィルターパイプの中央と、家本体の排水パイプへ接続。パイプは、美しい半円を描き下降している。私の勝利は明白である。

やっと、新しいモダーンキッチンが曾壁山中學、家本体と接続した感じ。
ようこそ、我が家へ。
古い流しさん、ありがとうございました。

追記

この一連の作業中、わたくしとしては大変に珍しく、一瞬の油断。
丸のこぎりの歯の部分で、右手親指下を負傷。やっやばぁー、辛うじて、ピアノ演奏時に鍵盤に触れない境界線部分。痛いけど、ピアノ休止は免れた。わたくしの唯一の資本なのだ、手は。
posted by stairhea at 10:37| Comment(0) | 牛欄牌 | 更新情報をチェックする
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